はじめに
この Web サイトは,ConoHa VPS 上で動いています.
将来的に動的なコンテンツを置くことを計画していますが,現状スペックを持て余しています.
そこで,余っているスペックを活かして Minecraft のサーバーを建ててみました.
スペック
ConoHa VPS の 2GB のプラン(メモリ 2 GB,CPU 3 コア,SSD 100 GB)です.
1 GB 分を Minecraft サーバー用に割り当てています.OS は Ubuntu 24.04 です.
サーバーの建て方
Minecraft 公式のサーバーではなく,PaperMC を使いました.
理由は 2 つあり,1 つがプラグインを導入したかったため,もう 1 つがパフォーマンスを改善している(らしい)ためです. 公式版でも大体やることは同じなはず.
以下,Ubuntu 24.04 でサーバーを建てる方法について書きます.大体の Linux なら似た感じじゃないかな.Windows はわからん.
ダウンロード
PaperMC のダウンロードページから最新版をダウンロードします.
この記事を書いている 2025 年 5 月 31 日現在の最新版(1.21.4 Build #231)は以下のコマンドでダウンロードできます.
wget https://api.papermc.io/v2/projects/paper/versions/1.21.4/builds/231/downloads/paper-1.21.4-231.jar
適当なディレクトリを作ってそこに置いておきます(下の例では minecraft_server
をホームディレクトリ直下に作っていますが,お好みの場所お好みの名前で)(下の例ではついでに paper.jar
にリネームしていますがしなくてもいいです).
mkdir ~/minecraft_server
mv paper-1.21.4-231.jar ~/minecraft_server/paper.jar
実行
PaperMC のドキュメントに沿います.
カレントディレクトリにファイルをたくさん作るので,サーバーの実行前に cd
をしましょう(1 敗).
cd ~/minecraft_server
java -Xms512M -Xmx1G -jar paper.jar --nogui
-Xms
で起動時のヒープサイズ,-Xmx
で使用する最大のヒープサイズを指定します.使えるメモリの大きさと相談です.
Java のバージョンが合っていなかったりすると動かないかもしれません.2025 年 5 月 31 日現在,最新版は Java 21 が推奨されています.以下のコマンドでインストールできます.
sudo apt install openjdk-21-jre-headless -y
java -version
でバージョンが確認できます.
初回の実行の後,eula.txt
が生成されます.EULA(エンドユーザーライセンス契約)に同意してくださいね,というやつです.全文はこちらから.
eula.txt
の中の eula=false
を eula=true
に書き換えることで同意したことになります.
ここで,ポート開放を忘れずに行っておきます.Minecraft のサーバーが使うデフォルトのポートは 25565 です.VPS の設定側でも忘れずに許可しておきます.
sudo ufw allow 25565/tcp
再度コマンド java -Xms512M -Xmx1G -jar paper.jar --nogui
を実行し,Minecraft からサーバーにアクセスできるか確認します.サーバーを停止させるには,stop
コマンドを入力すればよいです.
しかし,この状態ではこれだとシェルの接続が切れたタイミングで終了してしまいます.
そこで,今回は screen
を用いて仮想的なターミナルを作ります(tmux
という似たようなことができるものもあるらしい).
sudo apt install screen -y
screen -S minecraft
これで,minecraft
という名前のセッションが起動できます(名前はなんでも良いです).この状態で java -Xms512M -Xmx1G -jar paper.jar --nogui
を実行したのち,Ctrl + a
を押したのち d
キーで抜けることができます.
screen -r minecraft
コマンドで再度セッションに入ることができます.
プラグインを入れたい場合,plugins
というディレクトリが生成されているので,その中にプラグインを入れ,サーバーを再起動します.
なお,このままだと VPS の再起動時にサーバーは再起動しません.
cron
や systemd
などを使って起動時に実行させる方法はありますが,ここでは割愛します.カレントディレクトリを合わせることに注意してください.
ワールドデータ
PaperMC を用いると,ワールドデータが通常とは異なるディレクトリ構成をしています.そのため,ダウンロードして手元で遊んだり,配布したりするためにはディレクトリ構成をオリジナルと揃える必要があります.
PaperMC のドキュメントに書いてあるように,以下の手続きで形式を整えることができます.
/world_nether/DIM-1
を/world/DIM-1
にコピー/world_the_end/DIM1
を/world/DIM1
にコピー/world
以下をダウンロード
おわりに
この手順で実際に Minecraft のサーバーを動かしています. 詳しくはこちら.
その他関連記事は以下.